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妊活コラム 〜衝脈・任脈3〜
こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です。
衝任と肝の関係性
漢方薬で婦人科治療を行う際には衝脈(しょうみゃく)と任脈(にんみゃく)を考えていく必要があります。
唐容川は「医経精義」にて
「逆証は衝脈の気が上逆したことによって起こる、頭・目・咽頭・胸が侵されるのは、心肝の火が衝脈を挟んで上昇するからである」
と述べています。
また、葉天士は
「衝脈が上逆して胃を犯せば、嘔吐が起きる」
と述べています。
肝は血を蔵し、衝脈は血海であるので、肝の蔵血作用は血海にも大きな影響を与えます。
また肝は伸びやかな性質を好み、塞ぎ込みやすいので、肝が滞れば気滞血瘀となり、衝脈を傷つけ、子宮の癥瘕を引き起こしてしまいます。また肝が塞ぎ込んだ肝鬱状態は長く続くと火に変化し、悪阻などの原因にもなります。
女子は肝を以て本と為す、女子は血を以て本と為すという言葉があるように、女性の生理機能にとって肝と血は斬っても切り離せない関係があります。
肝の状態をケアすることは妊娠する上で非常に重要になってきますね。

妊活コラム 〜衝脈・任脈2〜
こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です。
衝任と脾胃の関係性
漢方薬で婦人科治療を行う際には衝脈(しょうみゃく)と任脈(にんみゃく)を考えていく必要があります。
葉天士は「臨証指南医案」にて
「衝脈は陽明に属する」「およそ経血とは、必ず衝脈から降りてくるものであり、その衝脈は胃経に統轄されている」
と述べています。
また、秦天一は
「衝脈は月経の本である。ところで血気は水穀から化生されるもので、水穀が盛んであれば血気もまた盛んであり、水穀が衰えれば血気もまた衰える。そして水穀の海は陽明にある。したがって衝任の血は陽明水穀から化生され、陽明胃気は衝脈の源である」
と述べています。
衝脈は血海・任脈は胎盤を主り、お互い固く結びつき、衝脈の主る経血の源は血であり、その血は脾胃によって化生されます。
陽明胃と太陰脾は表裏関係にあり、お互いに助け合いながら血の生化に関わり、任脈の主る胎盤を供給します。
女性の脾胃が長い間虚してしまうと、血海が枯れ果てると衝任血虚を引き起こし、上半身では乳汁が欠乏し、下半身では月経が停止してしまいます。
脾胃の重要性がよくわかる考え方の一つだと思います。
消化器系の働きが弱いなと自覚をされている方、またそうでなくてもお話を伺っていると脾胃の働きが弱くなっている方も多くいらっしゃります。
脾胃をしっかり立て直すことは妊娠する上で非常に重要になってきますね。

妊活コラム 〜衝脈・任脈1〜
こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です。
漢方薬で婦人科治療を行う際には衝脈(しょうみゃく)と任脈(にんみゃく)を考えていく必要があります。
衝脈はその名の通り、12経絡の要衝の役目を果たしています。
任脈は妊養する役割があり、全身の陰脈を妊養し、妊娠機能に深く関わってきます。
衝脈・任脈は婦人科系、特に月経・帯下・妊娠・出産のコントロールに深く関わってくると言えます。
清の時代の徐霊胎は
「衝任脈はみな子宮から始まり、上昇して背中を廻る。両脈は経絡の海であり、血は全てここから発生し、妊娠に携わる。従って大本である衝任を明らかにすれば、そこから発生した疾病がいかに複雑であっても、その原因を解明することができる」
と書いております。
数回に渡り、衝脈・任脈と臓腑の関係性について、自分の整理も兼ねて書いていきます。

妊活コラム 〜食養生〜
こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です
台風が過ぎ、一気に寒さが増してきましたね。
そんな寒い日にお勧めのレシピのご紹介です。
男性力を上げる「牡蠣の湯豆腐」「にら玉ねぎ香油」です。
にら玉ねぎ香油は出来上がりまで2、3日かかるので先に用意しましょう。
<材料>(2人分)
~牡蠣の湯豆腐~
牡蠣:お好み
絹ごし豆腐:1丁
だし昆布::適量
水:400ml
ポン酢、塩:お好みで
~にら玉ねぎ香油~
にら:1/2束
玉ねぎ:1/2個
オリーブ油:200ml
<作り方>
①お鍋にだし昆布と水を入れ30分ほどおき、火をつけます。沸いたら牡蠣と絹ごし豆腐を入れる。
②にら、玉ねぎともに細かく刻みます。容器に入れ、オリーブ油を入れ2、3日浸けます。
③器に牡蠣と豆腐を入れ、にら玉ねぎ香油+ポン酢または塩を加えて完成です。
活血の働きのある玉ねぎ、補腎(生殖器やホルモン系)の働きのあるニラ、亜鉛やビタミンの豊富な牡蠣を組み合わせることで体も温まります。
牡蠣が美味しくなるこれからの季節のお勧めですよ。