春は「芽吹き」の季節。東洋医学では、春は“肝(かん)”が活発になる時期とされます。
肝は、気や血の流れをコントロールし、情緒とも深く関係する臓腑。冬にためこんだストレスや冷えをそのままにしていると、春先に「なんとなくイライラする」「生理の周期が乱れる」「不安や焦りが出る」といった不調が現れやすくなります。
とくに妊活中の方にとっては、春の肝の乱れは“妊娠しづらさ”にもつながるため、この時期のケアはとても重要です。
4月に起きやすい女性の不調
- 月経周期の乱れ、排卵日のズレ
- 情緒の不安定(イライラ、涙もろさ)
- 首肩のこり、目の疲れ、耳鳴り
- おりものや生理の異常
- 花粉症・アレルギー症状の悪化
春の養生ポイント
① ゆるめることを意識
春は、体も心も“縮こまり”から“拡がり”へと変化する時期。過度な緊張や我慢は「肝の疏泄(そせつ)」を妨げ、気の巡りを悪くします。
→ 散歩・ストレッチ・深呼吸・アロマなど、心と体を“ふわっ”と緩める習慣を。
② 朝は少し早起きして太陽を浴びる
東洋医学では、春は陽気を取り入れるのが大切とされます。朝の光を浴びることで自律神経が整い、ホルモン分泌にもよい影響を与えます。
③ 酸味と甘味を適度にとる
肝を補う食材としては、黒酢、梅、レモン、シソなどの「酸味」、または気持ちを緩める甘味(サツマイモ、にんじん、はちみつなど)が適しています。
春の不調に使われる代表的な漢方薬
加味逍遙散(かみしょうようさん)
イライラ・情緒不安定・冷え・のぼせに。肝の気を整えながら体をあたためます。
温経湯(うんけいとう)
冷え性・生理不順・不妊体質の方に。子宮を温めながら血の巡りを改善します。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血虚・むくみ・貧血傾向の女性に。春のめまいや冷えにも。
春は妊娠力を整える絶好のチャンスです
春は「生命が芽吹く」季節。東洋医学的にみても、この時期に“気血の巡り”を整えることが、妊娠しやすい体づくりに繋がるとされています。
もし、月経の乱れや情緒の不調を感じていたら、それは体からのサインかもしれません。
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