こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です。
衝任と生薬の関係性
漢方薬で婦人科治療を行う際には衝脈(しょうみゃく)と任脈(にんみゃく)を考えていく必要があります。
生薬にはそれぞれ帰経というものがあります。帰経とは生薬の経絡に対する作用部位のことを意味しております。
十二経絡にはもちろん帰経生薬が存在しますが、奇経である衝脈・任脈にはそのような生薬は存在しないという説もありますが、私は存在すると考えておりますのでそちらの説を説明いたします。
王好古は「湯液本草」呉茱条下にて
「衝脈が病むと、逆気裏急するので、この薬物で治療する」
と記載されています。
「本草綱目」巴戟天条には
「血海を補う」
「特草本草」には
「鹿茸は衝・任・督脈の三脈に入り、おおいに血を補う。草木薬とは比べものにならない」
とそれぞれ書かれております。
1:衝脈に入る生薬
衝脈の気を補う | 呉茱萸、巴戟天、枸杞子、甘草、鹿蹄草、鹿茸、紫河車、 肉蓯蓉、紫石英、杜仲 |
衝脈の血を補う | 当帰、鼈甲、丹参、川芎 |
衝脈の逆を降下させる | 木香、檳榔 |
衝脈を固摂する | 山薬、蓮子 |
2:任脈に入る生薬
任脈の気を補う | 鹿茸、覆盆子、紫河車 |
任脈の血を補う | 亀板、丹参 |
任脈を固摂する | 白果 |
既製品の漢方薬では入っていない生薬もオーダーメイドでご用意する当店の漢方薬では上記の生薬も使用することができます。
妊活をされている方は参考にしてみてくださいね。