漢方婦人科 〜流産を繰り返しやすい方(不育症)〜まとめ〜

流産を繰り返しやすい方について(不育症)

 

流産とは

妊娠したにもかかわらず、妊娠の早い時期に赤ちゃんが亡くなってしまうことを流産と言います。

定義としては、妊娠22週(赤ちゃんがお母さんのお腹の外では生きていけない週数)より前に妊娠が終わることをすべて「流産」といいます。

 

流産の頻度

医療機関で確認された妊娠の15%前後が流産になります。また、妊娠した女性の約40%が流産しているとの報告もあり、多くの女性が経験する疾患と言われております。

下記の図のように30代後半からは、流産率は加齢にともない著しく上昇します。この時期の流産は胎児の染色体異常が原因であることが多いと言われています。

 

年齢区分妊娠例数流産例数流産率(%)
24歳以下901516.7
25~29歳6737411.0
30~34歳6516510.0
35~39歳2615420.7
40歳以上923841.3
合計176724613.9

虎ノ門病院産婦人科 1989.1~1991.7 データ

母体年齢と流産 周産期医学 vol21 no.12, 1991-12

流産の原因

早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。

つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することはほとんどありません。

 

繰り返す流産

反復流産

流産の繰り返しが2回の場合を「反復流産」と呼び、頻度は2~5%と言われています。

 

習慣流産

流産を3回以上繰り返した場合を特に「習慣流産」と言います。

流産は誰にでもおこる病態です。しかし、3回以上繰り返す場合は1%程度の頻度であり、両親に何らかの疾患が隠れていることもあります。

血液検査で判明する疾患、子宮のかたちの異常、カップルの染色体異常、免疫学的なものなどが原因として知られていますが、原因がはっきりしない場合も多いとされています。

 

西洋医学的対処法

1:ホルモンの異常・内科の病気に対して

原因に応じて、ホルモンを補充したり、調整したりする薬を使います。

2:子宮のかたちの異常

子宮頸管無力症は、子宮頸管を縛る処置を行います。

3:カップルの染色体異常・免疫学的なもの

残念ながら現時点で、根本的な治療法はありません。

 

漢方医学的対処法

繰り返す流産を漢方薬では「滑胎カツタイ」と呼んでいきます。

また妊娠12週以内に胎児が亡くなることを「堕胎」、12~28週以内に亡くなることを「小産」または「半産」と区別していきます。

 

「滑胎」「堕胎」「小産」の臨床に関しての記述は『金匱要略』『脈経』をはじめ多くの歴代の医書に記載がされております。

 

 

 

流産を繰り返しやすい方(不育症)1
流産を繰り返しやすい方(不育症)2
流産を繰り返しやすい方(不育症)3
流産を繰り返しやすい方(不育症)4
流産を繰り返しやすい方(不育症)5
流産を繰り返しやすい方(不育症)6
流産を繰り返しやすい方(不育症)7
流産を繰り返しやすい方(不育症)8

 

 

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腰痛が気になる方 まとめ〜

腰痛が気になる方

 

寒くなってくると増えてくるお悩みの一つに「腰痛」があります。

西洋医学では腰痛の15%程度が原因が特定でき、残りの85%は原因不明と言われております。

 

原因となる代表的な病気としては椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨粗しょう症などが挙げられます。

 

残りの85%程度は原因がはっきりせず、長時間中同じ姿勢を続けたり、腰や背中の筋肉が緊張し続けたとき、運動不足で腰を支える筋力が弱っているときなどに起こります。また寒さで筋肉が硬直することで神経が刺激されて痛みが起こりやすくもなります。

そのような原因不明の腰痛の場合は鎮痛薬や湿布薬を貼ってごまかしながら生活していくしかありません。

 

漢方薬では1000年以上前に書かれた『諸病源候論』などで「卒腰痛(急性の腰痛)」「久腰痛(慢性の腰痛)」と分類し、『三因方』では腰痛の病機について書かれております。

 

腰痛が気になる方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

腰痛が気になる方1
腰痛が気になる方2
腰痛が気になる方3
腰痛が気になる方4
腰痛が気になる方5
腰痛が気になる方6
腰痛が気になる方7
腰痛が気になる方8

 

 

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漢方婦人科 〜月経時以外に出血が続く方 まとめ〜

月経時以外に出血が続く方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経(経期延長)
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期以外で膣から出血した場合は「不正出血」の可能性があります。

 

 

西洋医学で考えますと不正出血の原因として、何らかの病気が原因(器質性出血)・ホルモンバランスの乱れが原因(機能性出血)・排卵期に出血(中間期出血)・着床時の出血、性交などで膣内が傷ついたことによる出血などがあります。

 

器質性出血を起こす代表的な病気には、子宮筋腫、子宮内膜症、膣炎、子宮膣部びらん、子宮頸管ポリープ、子宮頸がん、子宮体がんなどがあります。

 

機能性出血はホルモンバランスが乱れやすいな思春期や更年期に多くみられます。

ダラダラと出血が続く無排卵月経や、生理前に少量の出血が続く黄体機能不全などがあり、脳下垂体や卵巣などホルモンの分泌に関係している器官の働きが落ちているなどが疑われます。

 

 

西洋医学ではホルモン剤や抗生物質を使用した薬物療法や腫瘍がある場合は外科的な治療を施すのが一般的な治療になります。

 

 

漢方薬の世界では『崩漏』と呼び、『崩』と『漏』に分けて考えていきます。

 

『崩』とは出血が突然かつ急激で血量が多いもの。

『漏』とは出血が緩慢で血量が少ないものを意味します。

 

 

不正出血が気になる方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

月経時以外に出血が続く方1
月経時以外に出血が続く方2
月経時以外に出血が続く方3
月経時以外に出血が続く方4
月経時以外に出血が続く方5
月経時以外に出血が続く方6
月経時以外に出血が続く方7
月経時以外に出血が続く方8

 

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漢方婦人科 〜月経時の出血量が長引く方『過長月経』まとめ〜

月経時の出血が長引く方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経(経期延長)
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期は順調なのに経期が7日間以上ひどくなると15日ほど続く方は過長月経の可能性があります。

 

 

西洋医学で考えますと出血の日数が長くなる原因として、ホルモンバランスの乱れや子宮の疾患が疑われます。

女性ホルモンの分泌に関係する器官(視床下部、脳下垂体、卵巣など)に何らかのトラブルがあって無排卵周期になっていたり、または黄体ホルモンの分泌が不十分なために黄体機能不全になっていたりする可能性があります。

 

西洋医学ではホルモン剤を使用した薬物療法や子宮筋腫・腺筋症などが存在する場合は外科的な治療を施すのが一般的な治療になります。

 

 

古くは「諸病源候論」にて『月水不断』と記載されており、古くから多くの治療がなされてきました。

 

月経時の出血量が長引く方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

月経時の出血量が長引く方1
月経時の出血量が長引く方2
月経時の出血量が長引く方3
月経時の出血量が長引く方4
月経時の出血量が長引く方5

 

 

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漢方婦人科 〜月経時の出血量が多い方『過多月経』まとめ〜

月経時の出血量が多い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期は順調なのに出血量が80mlより多い方は過多月経の可能性があります。

*一般的な月経は多い日で2~3時間で昼用ナプキンを取り換えるくらいが目安です。

 

経血量が増えるケースは

①月経期間が長引くことで結果的に出血量が増えた。

②月経期間は正常だが経血量が多い。

の二種類に分けられます。

今回の過多月経では②の「月経期間は正常だが経血量が多い」についてです。

 

 

西洋医学で考えますと月経の量が多くなる原因として、婦人科系の疾患が疑われます。

代表的なものとして

「子宮筋腫」「子宮腺筋症」「子宮内膜症」などがあります。

上記の疾患は不妊症の原因となる可能性があります。

 

西洋医学ではホルモン剤を使用した薬物療法や外科的な治療を施すのが一般的な治療になります。

 

 

金匱要略の温経湯方下には「月水来ること過多・・・」、聖済総録には「室女の経水過多、連綿と続いて止まらない・・・」と言った記載がされています。

月経時の出血量が多い方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

月経時の出血量が多い方1
月経時の出血量が多い方2
月経時の出血量が多い方3
月経時の出血量が多い方4

 

 

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漢方婦人科 〜月経時の出血量が多い方『過多月経』1〜

月経時の出血量が多い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期は順調なのに出血量が80mlより多い方は過多月経の可能性があります。

*一般的な月経は多い日で2~3時間で昼用ナプキンを取り換えるくらいが目安です。

 

経血量が増えるケースは

①月経期間が長引くことで結果的に出血量が増えた。

②月経期間は正常だが経血量が多い。の二種類に分けられます。

今回の過多月経では②の「月経期間は正常だが経血量が多い」についてです。

 

 

西洋医学で考えますと月経の量が多くなる原因として、婦人科系の疾患が疑われます。

代表的なものとして

「子宮筋腫」「子宮腺筋症」「子宮内膜症」などがあります。

上記の疾患は不妊症の原因となる可能性があります。

 

西洋医学ではホルモン剤を使用した薬物療法や外科的な治療を施すのが一般的な治療になります。

 

 

金匱要略の温経湯方下には「月水来ること過多・・・」、聖済総録には「室女の経水過多、連綿と続いて止まらない・・・」と言った記載がされています。

 

月経時の出血量が多い方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜月経時の出血量が少ない方『過少月経』まとめ〜

月経時の出血量が少ない方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期は順調なのに出血量が20mlより少ない方、または出血が2日未満で終わってしまう方は過少月経の可能性があります。

*一般的な月経は多い日で2~3時間で昼用ナプキンを取り換えるくらいが目安です。

 

 

西洋医学で考えますと月経の量が少なくなる原因として、ホルモン分泌の乱れ・子宮の器質的要因によるものがあると考えます。

ホルモン分泌の乱れによるものとしては「多嚢胞性卵巣症候群」「甲状腺疾患」「脳下垂体の異常」などが挙げらます。

器質的要因としては「子宮腔内の癒着」「子宮の発育不全」などの病態が挙げられます。

 

病院の検査で上記の疾患が否定され、お子様をご希望される場合の出血量の少なさは「子宮内膜が薄い場合」と「子宮内膜が十分はがれない場合」が考えられます。

こちらは共に不妊症の原因となる可能性があります。

 

 

古くに書かれた医学書、月水不調候には「月水・・・・たちまち少なくなる」(月水は月経を意味します)という記載があります。当時から過少月経を注意していたことが伺えます。

 

経血が少ないほうが不快感は少ないから快適 ♪ などと決して思わないでくださいね。

月経時の出血量が少ない方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

月経時の出血量が少ない方1
月経時の出血量が少ない方2
月経時の出血量が少ない方3

 

 

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漢方婦人科 〜月経時の出血量が少ない方『過少月経』3〜

月経時の出血量が少ない方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期は順調なのに出血量が20mlより少ない方、または出血が2日未満で終わってしまう方は過少月経の可能性があります。

*一般的な月経は多い日で2~3時間で昼用ナプキンを取り換えるくらいが目安です。

 

 

西洋医学で考えますと月経の量が少なくなる原因として、ホルモン分泌の乱れ・子宮の器質的要因によるものがあると考えます。

ホルモン分泌の乱れによるものとしては「多嚢胞性卵巣症候群」「甲状腺疾患」「脳下垂体の異常」などが挙げらます。

器質的要因としては「子宮腔内の癒着」「子宮の発育不全」などの病態が挙げられます。

 

病院の検査で上記の疾患が否定され、お子様をご希望される場合の出血量の少なさは「子宮内膜が薄い場合」と「子宮内膜が十分はがれない場合」が考えられます。

こちらは共に不妊症の原因となる可能性があります。

 

 

古くに書かれた医学書、月水不調候には「月水・・・・たちまち少なくなる」(月水は月経を意味します)という記載があります。当時から過少月経を注意していたことが伺えます。

 

 

血虚による過少月経

 

出血の量や色、塊の有無 出血量が少ないまたは数滴、色が淡くサラサラしている
その他 めまい、動悸、下腹部に軽めの持続的な痛みがある、視界がかすみやすい

 

といった特徴があります。

ざっくりと言うと体の栄養不足である血虚。

様々な場所が栄養不足になり、めまいや目のかすみ、動悸などが現れてしまいます。

婦人科系の子宮や卵巣が栄養不足になることで出血量も少なくなってしまいます。

 

 

 

そのため、血虚による過少月経の場合は養血、調経の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

滋血湯があります。

 

人参 茯苓 熟地黄 川芎 当帰 白芍 山薬 黄耆

 

 

経血が少ないほうが不快感は少ないから快適 ♪ などと決して思わないでくださいね。

月経時の出血量が少ない方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜月経時の出血量が少ない方『過少月経』2〜

月経時の出血量が少ない方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期は順調なのに出血量が20mlより少ない方、または出血が2日未満で終わってしまう方は過少月経の可能性があります。

*一般的な月経は多い日で2~3時間で昼用ナプキンを取り換えるくらいが目安です。

 

 

西洋医学で考えますと月経の量が少なくなる原因として、ホルモン分泌の乱れ・子宮の器質的要因によるものがあると考えます。

ホルモン分泌の乱れによるものとしては「多嚢胞性卵巣症候群」「甲状腺疾患」「脳下垂体の異常」などが挙げらます。

器質的要因としては「子宮腔内の癒着」「子宮の発育不全」などの病態が挙げられます。

 

病院の検査で上記の疾患が否定され、お子様をご希望される場合の出血量の少なさは「子宮内膜が薄い場合」と「子宮内膜が十分はがれない場合」が考えられます。

こちらは共に不妊症の原因となる可能性があります。

 

 

古くに書かれた医学書、月水不調候には「月水・・・・たちまち少なくなる」(月水は月経を意味します)という記載があります。当時から過少月経を注意していたことが伺えます。

 

 

腎虚による過少月経

 

月経の状態 初潮が遅かった・元々量が少なかったまたは徐々に少なくなってきた
出血の量や色、塊の有無 色がどちらかというと暗く、サラサラしている
その他 耳鳴り、めまい、腰痛、踵の痛みがある、睡眠時に尿意がある、冷えやすい

 

といった特徴があります。

卵巣機能の低下を意味する腎虚。

腎の働きが低下すると、卵巣の栄養分である精血も不足しがちになります。衝脈・任脈・血海も栄養失調の状態になり、出血量が少なくなってきてしまいます。

 

腎虚による過少月経は腎陽虚(冷えやすい)、腎陰虚(火照りやすい)によるものがあります。

 

そのため、腎虚による過少月経の場合は補腎、養血、調経の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

帰腎丸があります。

 

熟地黄 山薬 山茱萸 茯苓 枸杞子 杜仲 菟絲子 当帰

 

 

経血が少ないほうが不快感は少ないから快適 ♪ などと決して思わないでくださいね。

月経時の出血量が少ない方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜月経時の出血量が少ない方『過少月経』1〜

月経時の出血量が少ない方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

月経周期は順調なのに出血量が20mlより少ない方、または出血が2日未満で終わってしまう方は過少月経の可能性があります。

*一般的な月経は多い日で2~3時間で昼用ナプキンを取り換えるくらいが目安です。

 

 

西洋医学で考えますと月経の量が少なくなる原因として、ホルモン分泌の乱れ・子宮の器質的要因によるものがあると考えます。

ホルモン分泌の乱れによるものとしては「多嚢胞性卵巣症候群」「甲状腺疾患」「脳下垂体の異常」などが挙げらます。

器質的要因としては「子宮腔内の癒着」「子宮の発育不全」などの病態が挙げられます。

 

病院の検査で上記の疾患が否定され、お子様をご希望される場合の出血量の少なさは「子宮内膜が薄い場合」と「子宮内膜が十分はがれない場合」が考えられます。

こちらは共に不妊症の原因となる可能性があります。

 

 

古くに書かれた医学書、月水不調候には「月水・・・・たちまち少なくなる」(月水は月経を意味します)という記載があります。当時から過少月経を注意していたことが伺えます。

 

 

経血が少ないほうが不快感は少ないから快適 ♪ などと決して思わないでくださいね。

月経時の出血量が少ない方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

次回以降で詳しく解説をしていきますね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が安定しない方『月経不順』3〜

生理周期が安定しない方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、早くなったりする方は月経不順(月経先後無定期・経乱)の可能性があります。

 

月経期になると視床下部から脳下垂体に卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。

FSHの働きにより卵巣内で約14日間かけて卵胞が育ち、その卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)というホルモンが分泌されて子宮内膜が増殖し始めます。

卵胞が完全に成熟すると、卵胞から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に増加し、脳下垂体から大量の黄体ホルモン(LH)が分泌され、卵子が排卵します。

卵子が排卵し抜け殻となった卵胞が黄体になり、約14日間かけて黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌し、子宮内膜の厚さを維持させます。

受精卵が着床すると妊娠が成立しますが、着床しなかった場合は、黄体は衰退して白体となり黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)が減少し、子宮内膜が剥がれ落ち生理が起こります。

 

 

腎虚による月経先後不定期

 

生理周期 一定でない
出血の量や色、塊の有無 全体的な出血量が少なく、色が淡暗でサラサラしている

または

全体的な出血量が安定せず、塊が出る

その他 耳鳴りや尾てい骨にだるい痛みを感じ、睡眠中にトイレで起きることが多い

または

生理前や生理中に胸が張り、腰膝がだるく、精神的に疲れを感じやすい

 

といった特徴があります。

腎虚状態になりますと卵巣機能が低下し、衝任不調となり、生理周期が乱れやすくなります。

 

 

そのため、腎虚による月経先後不定期の場合は補腎の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

固陰煎・定経湯があります。

人参 熟地黄 山薬 山茱萸 菟絲子 遠志 五味子 炙甘草

 

柴胡 炒荊芥 当帰 白芍 山薬 茯苓 菟絲子 熟地黄

当店では体に負担の少ない漢方薬でオーダメイドの治療ができますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が安定しない方『月経不順』2〜

生理周期が安定しない方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、早くなったりする方は月経不順(月経先後無定期・経乱)の可能性があります。

 

月経期になると視床下部から脳下垂体に卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。

FSHの働きにより卵巣内で約14日間かけて卵胞が育ち、その卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)というホルモンが分泌されて子宮内膜が増殖し始めます。

卵胞が完全に成熟すると、卵胞から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に増加し、脳下垂体から大量の黄体ホルモン(LH)が分泌され、卵子が排卵します。

卵子が排卵し抜け殻となった卵胞が黄体になり、約14日間かけて黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌し、子宮内膜の厚さを維持させます。

受精卵が着床すると妊娠が成立しますが、着床しなかった場合は、黄体は衰退して白体となり黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)が減少し、子宮内膜が剥がれ落ち生理が起こります。

 

 

肝鬱による月経先後不定期

 

生理周期 一定でない
出血の量や色、塊の有無 出血量が不安定で、色が暗く、塊が出やすい
その他 下腹部・脇腹・乳房に張りがあり、気分が憂鬱になりやすい

 

といった特徴があります。

気分が滅入ってくると気の流れが滞り、同時に血の流れも滞ってきます。

血の流れが滞ることで婦人科系への血の流れも低下し生理のリズムが不安定になります。

 

 

そのため、気滞による月経先後不定期の場合は疎肝理気の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

逍遥散があります。

柴胡 当帰 白芍 白朮 茯苓 炙甘草 煨姜 薄荷

 

当店では体に負担の少ない漢方薬でオーダメイドの治療ができますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が安定しない方『月経不順』1〜

生理周期が安定しない方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、早くなったりする方は月経不順(月経先後無定期・経乱)の可能性があります。

 

月経期になると視床下部から脳下垂体に卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。

FSHの働きにより卵巣内で約14日間かけて卵胞が育ち、その卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)というホルモンが分泌されて子宮内膜が増殖し始めます。

卵胞が完全に成熟すると、卵胞から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に増加し、脳下垂体から大量の黄体ホルモン(LH)が分泌され、卵子が排卵します。

卵子が排卵し抜け殻となった卵胞が黄体になり、約14日間かけて黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌し、子宮内膜の厚さを維持させます。

受精卵が着床すると妊娠が成立しますが、着床しなかった場合は、黄体は衰退して白体となり黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)が減少し、子宮内膜が剥がれ落ち生理が起こります。

 

月経不順の原因は急激なダイエットやストレスによるホルモンバランスの崩れが多く、心の悩みや不規則な生活によって月経リズムが乱れる人もいます。また子宮や卵巣、甲状腺などの病気が原因になっていることもありますのでしっかりとしたケアが大事になります。

 

 

生理周期の乱れは体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

次回以降で詳しく解説をしていきますね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が長くなりやすい方『稀発月経』6〜

生理周期が長い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、40日〜50日に一度来る状態が2周期以上続いている方は稀発月経(月経後期)の可能性があります。

 

月経周期が長くなりやすい方は排卵がスムーズに行われていない可能性が高いです。

ホルモンバランスの乱れ以外にも、多嚢胞性卵巣症候群やクッシング症候群、先天性副腎過形成症、下垂体腺腫などの疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要になります。

 

排卵検査薬などで排卵の確認はできるが、生理周期が長いという場合は、卵胞を育てるのに通常よりも時間がかかっています。卵胞が排卵できるまで成長するためには、血流にのって気血(ホルモンや栄養分)が十分に卵巣へ届けられる必要があります。そのため、血流状態や栄養状態、ホルモンバランスなどが影響してきます。

 

気滞による月経後期

 

生理周期 遅れがち
出血の量や色、塊の有無 全体的な出血量が少ないか正常、色が暗めで塊が出る
その他 下腹部・脇腹・乳房に張りがあり、気分が憂鬱になりやすい

 

といった特徴があります。

気分が滅入ってくると気の流れが滞り、同時に血の流れも滞ってきます。

血の流れが滞ることで婦人科系への血の流れも低下し生理が遅れがちになります。

 

 

そのため、気滞による月経後期の場合は疎肝理気の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

烏薬湯があります。

烏薬 香附子 当帰 木香 甘草

 

当店では体に負担の少ない漢方薬でオーダメイドの治療ができますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が長くなりやすい方『稀発月経』5〜

生理周期が長い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、40日〜50日に一度来る状態が2周期以上続いている方は稀発月経(月経後期)の可能性があります。

 

月経周期が長くなりやすい方は排卵がスムーズに行われていない可能性が高いです。

ホルモンバランスの乱れ以外にも、多嚢胞性卵巣症候群やクッシング症候群、先天性副腎過形成症、下垂体腺腫などの疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要になります。

 

排卵検査薬などで排卵の確認はできるが、生理周期が長いという場合は、卵胞を育てるのに通常よりも時間がかかっています。卵胞が排卵できるまで成長するためには、血流にのって気血(ホルモンや栄養分)が十分に卵巣へ届けられる必要があります。そのため、血流状態や栄養状態、ホルモンバランスなどが影響してきます。

 

血寒(実寒)による月経後期

 

生理周期 遅れがち
出血の量や色、塊の有無 全体的な出血量が少ない、色が暗めで塊が出る
その他 冷え性で下腹部に痛みがあり温めると楽になる、顔色が青白い

 

といった特徴があります。

冷たいものの摂りすぎや体を冷やしやすい服装を好んでいると血寒(実寒)になりやすいです。

寒邪が体の中に入り込むことで陽気を損傷し、体の冷えが現れてきます。

 

 

そのため、血寒(実寒)による月経後期の場合は温経散寒の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

温経湯(婦人大全良方)があります。

当帰 川芎 白芍 肉桂 莪朮 牡丹皮 人参 牛膝 甘草

 

当店では体に負担の少ない漢方薬でオーダメイドの治療ができますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が長くなりやすい方『稀発月経』4〜

生理周期が長い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、40日〜50日に一度来る状態が2周期以上続いている方は稀発月経(月経後期)の可能性があります。

 

月経周期が長くなりやすい方は排卵がスムーズに行われていない可能性が高いです。

ホルモンバランスの乱れ以外にも、多嚢胞性卵巣症候群やクッシング症候群、先天性副腎過形成症、下垂体腺腫などの疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要になります。

 

排卵検査薬などで排卵の確認はできるが、生理周期が長いという場合は、卵胞を育てるのに通常よりも時間がかかっています。卵胞が排卵できるまで成長するためには、血流にのって気血(ホルモンや栄養分)が十分に卵巣へ届けられる必要があります。そのため、血流状態や栄養状態、ホルモンバランスなどが影響してきます。

 

血寒(虚寒)による月経後期

 

生理周期 遅れがち
出血の量や色、塊の有無 全体的な出血量が少ない、色が淡くでサラサラしている
その他 冷え性で下腹部に痛みがあり温めると楽になる、腰膝がだるい、お小水の量が多く、便が緩い

 

といった特徴があります。

体を温める陽気が不足すると内寒を生じるようになります。

陽気が不足している状態ですのでお腹に手を当てて温めることを好むようになり、お小水も量が多くなります。また脾(消化器系)の働きも落ちることで便が緩めになります。

 

 

そのため、血寒(虚寒)による月経後期の場合は養血調経、扶陽の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

艾附暖宮丸があります。

艾葉 香附子 当帰 続断 呉茱萸 川芎 白芍 黄耆 生地黄 肉桂

 

当店では体に負担の少ない漢方薬でオーダメイドの治療ができますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が長くなりやすい方『稀発月経』3〜

生理周期が長い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、40日〜50日に一度来る状態が2周期以上続いている方は稀発月経(月経後期)の可能性があります。

 

月経周期が長くなりやすい方は排卵がスムーズに行われていない可能性が高いです。

ホルモンバランスの乱れ以外にも、多嚢胞性卵巣症候群やクッシング症候群、先天性副腎過形成症、下垂体腺腫などの疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要になります。

 

排卵検査薬などで排卵の確認はできるが、生理周期が長いという場合は、卵胞を育てるのに通常よりも時間がかかっています。卵胞が排卵できるまで成長するためには、血流にのって気血(ホルモンや栄養分)が十分に卵巣へ届けられる必要があります。そのため、血流状態や栄養状態、ホルモンバランスなどが影響してきます。

 

血虚による月経後期

 

生理周期 遅れがち
出血の量や色、塊の有無 全体的な出血量が少ない、色が淡くでサラサラしている
その他 下腹部に痛みがあり、倦怠感、めまい、かすみ目、動悸、睡眠の質が悪い

 

といった特徴があります。

血虚状態になると卵巣の栄養分の血が不足しますので生理が遅れやすくなります。

また頭部への血の運行も疎かになりますのでめまいやかすみ目、顔色が悪くなりやすいです。

 

 

そのため、血虚による月経後期の場合は養血調経の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

大補元煎があります。

人参 山薬 杜仲 当帰 枸杞子 熟地黄 山茱萸 炙甘草

 

当店では体に負担の少ない漢方薬でオーダメイドの治療ができますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が長くなりやすい方『稀発月経』2〜

生理周期が長い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、40日〜50日に一度来る状態が2周期以上続いている方は稀発月経(月経後期)の可能性があります。

 

月経周期が長くなりやすい方は排卵がスムーズに行われていない可能性が高いです。

ホルモンバランスの乱れ以外にも、多嚢胞性卵巣症候群やクッシング症候群、先天性副腎過形成症、下垂体腺腫などの疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要になります。

 

排卵検査薬などで排卵の確認はできるが、生理周期が長いという場合は、卵胞を育てるのに通常よりも時間がかかっています。卵胞が排卵できるまで成長するためには、血流にのって気血(ホルモンや栄養分)が十分に卵巣へ届けられる必要があります。そのため、血流状態や栄養状態、ホルモンバランスなどが影響してきます。

 

腎虚による月経後期

 

生理周期 遅れがち
出血の量や色、塊の有無 全体的な出血量が少ない、色が暗淡でサラサラしている
その他 腰や膝がだるく、めまい・耳鳴りが気になり顔色が暗い

 

といった特徴があります。

腎虚とは端的にいうと卵巣機能の低下を意味します。

 

 

そのため、腎虚による月経後期の場合は養血益精、補腎気・固命門の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

当帰地黄飲があります。

当帰 熟地黄 山薬 杜仲 牛膝 山茱萸 炙甘草

 

当店では体に負担の少ない漢方薬でオーダメイドの治療ができますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が長くなりやすい方『稀発月経』1〜

生理周期が長い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 稀発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が予定日より7日以上遅れたり、40日〜50日に一度来る状態が2周期以上続いている方は稀発月経(月経後期)の可能性があります。

 

月経周期が長くなりやすい方は排卵がスムーズに行われていない可能性が高いです。

ホルモンバランスの乱れ以外にも、多嚢胞性卵巣症候群やクッシング症候群、先天性副腎過形成症、下垂体腺腫などの疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要になります。

 

排卵検査薬などで排卵の確認はできるが、生理周期が長いという場合は、卵胞を育てるのに通常よりも時間がかかっています。卵胞が排卵できるまで成長するためには、血流にのって気血(ホルモンや栄養分)が十分に卵巣へ届けられる必要があります。そのため、血流状態や栄養状態、ホルモンバランスなどが影響してきます。

 

月経後期(稀発月経)は3世紀に中国で書かれた金匱要略にも「期が至りても来ず」という記載があるように昔から多くの女性を悩ませてきました。

 

生理周期が遅れて気になる方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

次回以降で詳しく解説をしていきますね。

 

 

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漢方婦人科 〜生理周期が早い方『頻発月経』5 イライラしやすく生理周期が早い方〜

こんにちは

成田の漢方薬局 下田康生堂です。

 

生理周期が早い方について

 

正常な生理をご存知でしょうか?

 

正常 異常
月経開始年齢 12歳ごろ 早発月経・遅発月経
月経血量 50〜150cc 過少月経・過多月経
凝血(塊) なし あり
周期 25〜38日(変動が6日以内) 希発月経、頻発月経
持続日数 3 〜7日以内 過短月経、過長月経
排卵 あり なし
月経障害 なし〜軽度 月経困難症、月経前症候群

 

生理周期が24日よりも早い、また一月に2回以上の生理が2周期以上続いてしまう方は頻発月経(漢方薬では月経先期)の可能性があります。

 

西洋医学では

1:排卵までの周期(卵胞期)が早くなることで周期全体が短くなっている。

2:排卵から生理までの高温期(黄体期)が短くなることで周期全体が短くなっている。

3:そもそも排卵自体がない。

上記の3つの理由が考えられ、ホルモン値を計測し、妊娠を望む望まないによって治療方法が変わってきます。

 

もし生理周期が早い方(月経先期)の方が妊娠を望まれる場合以下の状態が考えれます。

1の場合:卵を育てる期間が短いので卵胞の質が低下している可能性が考えられます。

2の場合:高温期が短くなっているので、着床・妊娠の維持に悪影響が出る可能性が考えられます。

3の場合:排卵がないので精子と卵子が出会うことができない。

 

陽盛血熱による月経先期

 

生理周期 24日以下
出血の量や色、塊の有無 全体的な出血量が多い、色が濃い赤でネバネバしている
その他 イライラしがち、冷たい飲料を好み、口渇、顔色が赤い、便秘がちで小便が濃い

 

といった特徴があります。

本来は陰と陽がバランス良く存在しているのが理想的な状態ですが、陽盛の状態ですと陽が強くなりすぎている状態になります。

陽の性質として体を温める働きがありますので、陽が強くなることで体内に熱が生じ、熱が精神面を不安定にさせ、イライラしやすくなります。

 

 

そのため、陽盛血熱による月経先期の場合は清熱瀉火、涼血調経の漢方薬を中心に使用していくことになります。

代表的な漢方薬として

 

清経散があります。

熟地黄 地骨皮 芍薬 青蒿 茯苓 牡丹皮 黄柏

 

ホルモン剤による生理周期の治療に抵抗のある方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。

 

 

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