こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です。
生理周期が早い方について
正常な生理をご存知でしょうか?
正常 | 異常 | |
月経開始年齢 | 12歳ごろ | 早発月経・遅発月経 |
月経血量 | 50〜150cc | 過少月経・過多月経 |
凝血(塊) | なし | あり |
周期 | 25〜38日(変動が6日以内) | 希発月経、頻発月経 |
持続日数 | 3 〜7日以内 | 過短月経、過長月経 |
排卵 | あり | なし |
月経障害 | なし〜軽度 | 月経困難症、月経前症候群 |
生理周期が24日よりも早い、また一月に2回以上の生理が2周期以上続いてしまう方は頻発月経(漢方薬では月経先期)の可能性があります。
西洋医学では
1:排卵までの周期(卵胞期)が早くなることで周期全体が短くなっている。
2:排卵から生理までの高温期(黄体期)が短くなることで周期全体が短くなっている。
3:そもそも排卵自体がない。
上記の3つの理由が考えられ、ホルモン値を計測し、妊娠を望む望まないによって治療方法が変わってきます。
もし生理周期が早い方(月経先期)の方が妊娠を望まれる場合以下の状態が考えれます。
1の場合:卵を育てる期間が短いので卵胞の質が低下している可能性が考えられます。
2の場合:高温期が短くなっているので、着床・妊娠の維持に悪影響が出る可能性が考えられます。
3の場合:排卵がないので精子と卵子が出会うことができない。
陽盛血熱による月経先期
生理周期 | 24日以下 |
出血の量や色、塊の有無 | 全体的な出血量が多い、色が濃い赤でネバネバしている |
その他 | イライラしがち、冷たい飲料を好み、口渇、顔色が赤い、便秘がちで小便が濃い |
といった特徴があります。
本来は陰と陽がバランス良く存在しているのが理想的な状態ですが、陽盛の状態ですと陽が強くなりすぎている状態になります。
陽の性質として体を温める働きがありますので、陽が強くなることで体内に熱が生じ、熱が精神面を不安定にさせ、イライラしやすくなります。
そのため、陽盛血熱による月経先期の場合は清熱瀉火、涼血調経の漢方薬を中心に使用していくことになります。
代表的な漢方薬として
清経散があります。
熟地黄 | 地骨皮 | 芍薬 | 青蒿 | 茯苓 | 牡丹皮 | 黄柏 |
ホルモン剤による生理周期の治療に抵抗のある方は体に負担の少ない漢方薬で治療することもできますのでお気軽にご相談くださいね。