不妊症で
お悩みの方へ
漢方医学的治療法
不妊症には腎虚（腎陰虚、腎陽虚）、気血両虚、肝気鬱結、痰湿、湿熱、瘀血などの原因が潜んでおります。
ある程度お身体の状態が整っている場合は、月経周期療法を行っていきます。まずは今の状態を生理の状態などを参考にしっかりと弁証し、その上で弁証に沿って生理周期ごとに用いる生薬を使い分ける月経周期療法（以下周期療法）を行って参ります。周期療法とは１９７０年代に南京中医薬大学の夏桂成教授が提唱された考え方で、女性の生理リズムと陰陽学説を結びつけた考え方になります。周期療法は生理周期を月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の４期に分けて考えていきます。（卵胞期、黄体期をより細分化する考えもありますが基本的な考えのみ記載しております）
図のように卵胞期を陰盛の時期、黄体期を陽盛の時期、エストロゲンを「純陰のホルモン」、プロゲステロンを「純陽のホルモン」と捉えます。
- 〜月経期には〜
- 月経期は重陽の極みを整えるために、経血を排出し陰陽バランスを整える時期になります。経血の排出を促すために理気活血を中心に、丹参・赤芍・五霊脂・艾葉・益母草、田七人参などを用いていきます。
- 〜卵胞期には〜
- 卵胞期は陰長陽消・陰長至重の時期であり、生理周期の中でもっともダイナミックに卵胞が成長する時期になります。良い卵を排卵させるためにもっとも大事な時期と考えていきます。
月経後のため卵胞の栄養分となる血を大量に失っているので、養血を基本とし、次の転陽を促すために助陽の生薬も加え、女貞子、旱蓮草、阿膠、紫河車、鹿茸、続断、菟絲子、肉蓯蓉、覆盆子などを用いていきます。 - 〜排卵期には〜
- 排卵期は重陰必陽の時期であり、理気活血を行い排卵を促していきます。
丹参、赤芍、沢蘭、益母草、紅花、香附子などを用いていきます。 - 〜黄体期には〜
- 黄体期は陽長陰消・陽長至重の時期であり、子宮を温め着床の準備をするための時期になります。
基本的な考えでは助陽になり、妊娠が期待できる時期などでは安胎も考慮していく必要があります。淫羊藿、続断、菟絲子、鹿角膠、巴戟天などを用いていきます。
〜腎〜
「腎」は五臓六腑の中で生殖能力と最も深い関わりを持っています。漢方で言う「腎」は西洋医学の腎臓を指すのではなく、成長・発育・生殖能力など命の根本を司っていると考えます。子宮・卵巣といった生殖器の働き、ホルモンバランスなどは、全て腎によってコントロールされているのです。
～腎虚には～
アラフォー世代の女性やお子様が授かりにくい方は下記の図のように腎（生殖器や卵巣の力、ホルモン分泌）が弱くなっているケースが多いので必要に応じて動物性の補腎薬なども併せて服用していただきます。
代表的な動物性補腎薬には鹿茸、紫河車、亀板、海馬などがございます。
下田康生堂の子宝相談
お客さま一人一人に
合わせたアドバイス
画一的な対応ではなく、その方の体質·病院治療歴·予算などによりサポートの方法が異なってきます。一度お話しを聞かせていただければ、どのようなことが漢方でできるのかお伝えさせていただきます。
妊娠がゴールではなく
出産以後もサポート
子宝相談は妊娠がゴールではありません。妊娠判定から出産までの約9ヶ月だけでなく、出産後の母体ケア、赤ちゃんを育てるための体力づくりなども考えていかねばなりません。下田康生堂ではこれから先のことも考えて漢方薬を選薬いたします。
精神面も
サポートします
子宝相談ではなかなか人に話せない状況になることもあるかと思います。周りの友達からの出産報告を聞くたびに、嬉しさと悔しさが同時に込み上げてくる不思議な感覚を持った方もいると思います。病院では時間が短く聞きたいことを聞けないこともあると思います。 下田康生堂では予約制で承っており、初回は１時間半、２回目以降もお一人３０分ほどのお時間でじっくり相談をお受けしております。漢方相談員は最新の西洋治療も学んでおりますので病院で聞けなかったことなどにも薬剤師としてお答えさせていただきます。
一人で悩まず、私たちにご相談ください。
漢方薬で体の状態をベースアップすることできっとよい解決策がみつかるはずです。
