こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です。
月経痛(生理痛)について
生理痛の鎮痛薬がテレビで頻繁に見られるように「生理痛はあるのが普通」と多くの女性は思われています。
ご相談の際に「本来は痛みはないものですよ」とお伝えすると多くのお客様がびっくりします。さらに漢方薬を飲んで生理痛がなくなると今まで当たり前だった痛みがなくなるので尚更びっくりされます。
漢方薬の本場中国では、小さいころから「生理中は冷たい飲食物を控えたり、血を補う食べ物をとること」とお母さんから伝えられていて、生理は女性にとって、とても重要な事であるという認識が浸透していて意識の違いを痛感します。
気滞血瘀による生理痛
痛み方 | 生理前・生理中に張るような痛みを感じる |
出血の量や色、塊の有無 | 出血量が少なく、色が暗めで塊が出るとスッキリする |
その他 | 性格的に鬱々しやすい |
といった特徴があります。
気滞血瘀による生理痛で悩まれる方のキーポイントは
「鬱々しやすい性格による肝の傷害です」
肝(肝臓ではありません)は人間の体内での気の流れ(エネルギー物質の流れ)をコントロールしており、この肝による気の流れのコントロールが阻害されると体内での気血の流れに不都合が生じてしまいます。
体全体の気血の流れが阻害されると、婦人科系で重要になってくる胞宮(子宮)や衝脈・任脈での気血の流れも当然阻害されてしまいます。
そのため、気滞血瘀による生理痛の場合は理気行滞、活血化瘀の漢方薬を中心に使用していくことになります。
代表的な漢方薬として
膈下逐瘀湯があります。
当帰 | 桃仁 | 紅花 | 甘草 | 川芎 | 牡丹皮 | 赤芍 | 烏薬 | 五霊脂 | 香附子 | 枳穀 | 延胡索 |
漢方薬では心身一如と言って、心の状態と体の状態を切り離して考えることはしません。
心を変えることは難しいですが、心の状態が原因で体に生じる不調は漢方薬でケアすることが可能です。
生理痛など婦人科のお悩みは漢方薬の得意分野の一つです。鎮痛薬で紛らわすのではなく、根本的な解決を漢方薬でされてみてはいかがでしょうか。