こんにちは
成田の漢方薬局 下田康生堂です。
帯下(おりもの)について
中国の婦人科医には「帯下医」という別名があるように、帯脈は婦人科の生理・病理に深く関わってきます。
そんな帯脈は「おりもの」と密接なつながりがあります。
おりものとは
おりものは膣や子宮、皮脂腺や汗腺などからの分泌物などが混ざり合ったもので、女性ホルモンの影響を受け、生理周期内で量や形状に変化が起こります。
個人差はありますが正常なおりものは、透明に近いか白っぽい色で少し甘酸っぱい匂いがします。
そしておりものの重要な役割は大きく二つあり、一つ目は最近が膣内に入ってくるのを防ぎます。2つ目は受精を助けるお手伝いをしています。
腎陽虚によるおりものとは
腎陽虚によるおりものの特徴は
糸を引き、粘りのある無色透明のおりものが続く事です。
その他特徴的な症状は下腹部が冷え、腰がだるく、四肢に力が入らない、睡眠時の夜間尿などが現れます。
腎陽虚とは「腎」の働きが低下していることを現している言葉になります。
腎は全身の陰陽(腎陰:体を滋潤・滋養する潤いの働き。腎陽:体を温める働き)の根本になり、生殖器に深く関わってくる臓腑になります。
そのため、腎陽が不足すると体の冷えが生じるとともに、帯脈の吊り上げる働きが低下し、おりものが発生しやすくなります。
また腎と腰の関係性は腰は腎の府を為すという言葉が現すように、腎の栄養不足により腰の痛みやだるさなども現れてきます。
腎陽虚によるおりものは腎の冷えが原因で、衝脈・帯脈の働きがうまく行えないことから生じます。
そのため、腎陽虚型のおりものに悩まされている方は同時に不妊症傾向になる方が多くおります。
漢方薬では腎の働きを高め、お体を温めていくための漢方薬を飲んでいただくことが多くなります。
代表的な漢方薬は
内補丸
鹿茸 | 菟絲子 | 潼蒺藜 | 黄耆 | 肉桂 | 桑螵蛸 | 肉蓯蓉 | 製附子 | 白蒺䔧 | 紫菀茸 |
になります。
もちろんその方その方の状態によって適する漢方薬は異なってきますので、お近くの方はご相談にいらしてくださいね。